2019/03/07 20:55
“どちらも白い金属だから「白金」?”
プラチナとホワイトゴールドの大きな違いは
素材の構成物質と色味の違いです。
どちらも白くてお値段だけが違う金属だと
思っている方も多くいらっしゃいますが、
実は色味にも大きな違いがございます。
《 左からプラチナ900、K18 ホワイトゴールド、シルバー925(ロジウムメッキ)》
1.
【色味の違い】
白に近い色←・・・・・・→グレーに近い色
シルバー > プラチナ > ホワイトゴールド
多くの人が間違って知っていることが
「純白な金属=プラチナ」です。
シルバーは変色しやすいというデメリットのせいで
現代に入ってその評価が下がってしまったのですが、
実は古代から使われているとても優れた金属なのです。
白系の金属の中では最も「白」に近くて
光の反射率が98%程度の高いことから
美しい金属光沢を持っていると言われる金属が
「シルバー」です。
それに比べ「プラチナ」はやや落ち着いた白と
硬い性質た不変性などの特徴から現代になっては
結婚指輪として沢山使われるようになりました。
3つの金属の中では最もグレーに近いのが
「ホワイトゴールド」です。
シルバーとプラチナに比べると
その差がはっきりと分かる程のグレー感が強いです。
2.
【構成物質の違い】
母体となる金属の色
シルバー 「白 - 純銀」
プラチナ 「白 - 純プラチナ」
ホワイトゴールド 「黄色 - 純金」
一般的にジュエリーとしてよく使われている
「シルバー925」と「プラチナ900」は
約90%と以上が純銀と純プラチナで
構成されている合金金属です。
しかし、ホワイトゴールド(K18)は
母体となる金属が黄色い「金」
黄色い色の「金」に
25%の白い金属(ロジウム、シルバーなど)を
混ぜたのが「ホワイトゴールドK18」となります。
黄色素材を白い素材で白くしたので、
多少黄色味のある白(グレー)になるのです。
3.
【変色と強度の違い】
<シルバー>
「汚れで変色が起きやすい、比較的に強度が弱い」
<ホワイトゴールド>
「条件によっては変色の恐れあり、比較的に強度が強い」
<プラチナ>
「変色の恐れがほとんどない、比較的に強度が強い」
金属には叩けば叩くほど硬くなる
「金属疲労」という性質があります。
金属の中の密度がより高くなることで、
指輪の変形が起きにくくなるのです。
つまり、鋳造品
(型に溶かした金属を流して作る大量生産式)よりは
MOUVの指輪のように鍛造製法品
(金属の塊を伸ばして叩いて作るジュエリー)の方が
比較的に硬くなるので、永くお使いいただくためには
是非製造方法をご確認ください。
変色につきましては、
シルバーは変色防止メッキ加工を行うことで
多少変色を防ぐことお可能ですが、
日常生活中の傷や摩擦によって段々メッキの層が
剥がれて変色が進むことになります。
ただ、「毎日つける=変色防止」の効果を得られます。
ホワイトゴールドはその母体が「金」なので
条件によっては多少変色が進みます。
老廃物や汚れなどが付着したまま長期間放置されると
変色の原因となりますのでご注意が必要となります。
プラチナが結婚指輪として最も愛されているのは
硬い性質と「変色しない」からではないでしょうか。
プラチナは汚れや化学物質などにも反応しにくいので、
変色しまうことなく、永くお使いいただけます。
とはいえ、ホワイトゴールドもシルバーも他の金属も
それぞれが持つ特徴と魅力があるので
ご自身の好みに合わせて
色を選んでみるのはいかがでしょうか。